旬の味覚を楽しむ「里芋饅頭」
博実りの秋は、一年中でいちばん食べ物がおいしい季節。そこで、今が旬の里芋を使った 「里芋饅頭(まんじゅう)」の作り方を、唐津市七山の「川魚・季節料理 笹舟」料理長の 中村一郎さん(29)に教えていただきました。中はもちもち、外はパリッとした食感と、 季節の薬味の香りが魅力で、同店の秋冬の懐石料理に出される人気の一品です。
〈作り方〉
(1)里芋を洗って皮をむき、米のとぎ汁で下ゆでして、流水にさらし、ざるに上げます。
(2)(1)の里芋を鍋に入れて、だし汁をひたひたに浸るまで入れ、酒、塩、みりん、少量のしょうゆを加えて、少し軟らかめに炊き、よく味を含ませます。冷めたら汁気を切って、裏ごしします。
(3)(2)の里芋をボウルに入れ、上新粉を加えて合わせ、よくこねた後、50gずつにまとめておきます。
(4)殻をむいたエビ、枝豆は塩を加えた熱湯でゆで、シメジは残りのだし汁にしょうゆ、みりんを加えて薄味で炊き含めます。
(5)枝豆はさやから取り出し、エビとシメジは包みやすいように小口に切っておきます。
(6)(3)の生地に㈭の具を包み、丸く形を整え、表面に上新粉を少量まぶしておきます。
(7)冷めた油に(6)を入れ、160℃まで温度を上げます。饅頭が浮かび上がる直前に一度油から上げておきます。
(8)やや濃い目の吸い物を作り、水溶き葛でとろみを付けて銀餡(ぎんあん)とします。
(9)170℃の油に㈯を入れ、表面がパリッとしたら油から上げます。
(10)(9)を器に盛り、温めた銀餡をかけて、上に季節の薬味を添えれば出来上がり。
「里芋饅頭」(5人前)
【生地】
・里芋…400g程度
・上新粉…50g
【具】
・エビ(大)…3尾
・枝豆…10~20g
・シメジ…半束
【薬味】
・季節のもの
(切り三つ葉、ユズなど)…適宜
【銀餡】
・だし汁
(昆布とカツオ節でとる)…1リットル
・酒…適宜
・塩…適宜
・みりん…適宜
・しょうゆ…適宜
・葛粉…適宜
料理長のワンポイントアドバイス
饅頭の生地を作るため、里芋を裏ごしする代わりに、フードプロセッサーを使ってもいいでしょう。生地の分量はあくまでも目安。里芋のゆで上がり加減によって、上新粉の量を調整してください。饅頭は冷めた油から入れて、温度を上げることによって割れにくくなります。また、二度揚げするのは、食感をよくするためです。銀餡のとろみを出すために水溶き葛を使っていますが、水溶きかたくり粉に替えることもできます。調味料の分量は適宜としていますが、ご家族のお好みの味付けに調整するといいでしょう。薬味は旬のものを使い、香り高く仕上げてください。
*取材協力
川魚・季節料理 笹舟
唐津市七山上柳瀬
電話番号 0955-58-2006
http://www.sasabune.com/
川魚・季節料理 笹舟
料理長 中村一郎さん
高校卒業後、山口県宇部市の「日本料理 松葉」などで修業。5年前より父親が営む同店で腕を磨く。今年の9月、同店が20周年を迎えたのを機に料理長に就任。料理で心がけるのは地元・七山の食材の持ち味を生かすこと。趣味は唐津焼の酒器をはじめとする器の収集。
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