『トウキョウソナタ』黒沢清監督インタビュー 9月27日(土)よりKBCシネマにて公開

黒沢清監督

たまたま東京で撮影しましたけど、世界中どこの町でも起こりうる物語なんです

「もともとホラー映画なんかをやっていましたけど、今回は最もホラーから遠いものをやりたかったんです」。澄んだまなざしで語る黒沢清監督の最新作は、東京郊外の住宅地を舞台にしたある家族の物語。カンヌ映画祭で審査員賞を受賞しました。

家族を語る上でポイントになるのは、やはり小泉今日子さん演じる母親役。「彼女の役はものすごく難しい。母親や妻という役割を家庭のなかで演じていくうちに、自分自身と役割が分離していく。家族がばらばらになって、主婦として、やることがなくなってしまう。その状態から、最後に自分自身と向き合うところまでを演じなければならない。その振れ幅を見事に演じて、何か全体をまとめてしまった感じがありますね。僕としては家族の誰か一人を突出させるのではなくて、四人均等に描きたかったのですが、そこは小泉さんの力。狙ったわけではないけど、嬉しかったですね」

「東京で撮影したのは、逆に言うと“どこでもよかったから”。カンヌで上映したときのお客さんの反応を見ても、こうした家族の物語というのは、世界中どこでも起こりうること。しかも、四人家族ですから、その中の一人のどこかに、これ、私に似てるな、と思える部分があるはず。そこに感情移入しながら見てもらえると思います」

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